赤暁月々

-あかあかつきづき-  ※不定期更新

本読むマン

悪魔の力 身につけた

(古本屋に)目覚めた男

 

通勤時間が長すぎて暇で暇で仕方なかったので、生まれて初めて古本屋で小説買い漁りました。

2店舗行ったら買ったの11冊になってた。

 

中学の頃読んだものとか、大学生協の立ち読みで読了してしまったものとかみたいな、

もう読んだことある本も買ったので初めて読む本は8冊です。

結構読み直すの好きなタイプなので、手元にないって落ち着かないというか気持ち悪いんですよね。

積み本も含めると20冊弱くらいあるので通勤中にちまちま消化していくことにします。

 

とりあえず1日1冊ペースで2冊は読んだので小学生並みの感想を残します。

 

不思議の国のアリス ルイス・キャロル

ディズニーのものも大体忘れていたのでせっかくなので読みました。

日本語訳してあるにも関わらず言葉遊びがしっかり表現されていて、

これは訳者が素晴らしいわと思ったのが第一印象でした。

キャラクターのモチーフが英語の慣用句的表現であったり、

ところどころ登場する詩や歌には当時の社会風刺がなされているらしいので、

その辺を勉強してから読み返すとまた面白いのかも。

 

不思議の国のアリスは原典を読まないと楽しめない、と言われていて少し不安に思いましたが

自分はかなり満足できました。

それはそれとして英語を勉強して原典読みたくなりましたが。

面白いものを読もうと漠然と思っていたわけでなく、「不思議の国のアリス」を

一種の教養的な感覚で読もうと思っていたのでガッカリ感は絶対ないと確信していたのもでかい。

 

「大人になってから、この無邪気ですてきな子どもの心をどんなふうに持ち続けるのかしら」

 

斜陽 太宰治

これは再読。といっても中3だか高1だかの頃なのでほとんど覚えてませんでしたが。

没落貴族の話なのですが、そうだと理解するのにまず時間がかかりました。

その話というのもあって中々感想が書きづらいんで簡潔にします。

「斜陽族」という言葉を生んだだけあって、やはり傑作でした。

前半の長閑で平和でありそうな雰囲気から、

その生活に行き着いた背景描写、そして直治の帰還、母の容態の変化、時代の流れによって

どんどん内容が重くなっていき、気付けば引き込まれていました。心理描写が本当に上手い。

母、直治、上原、かず子と4人がそれぞれの滅びゆく様が見事。

僕は母と直治が特に好きです。

 

「私には、わからない。わかってるひとなんか、無いんじゃないの?

いつまで経っても、みんな子供です。なんにも、わかってやしないのです。」

 

 

 

次は初読の「イリヤの空、UFOの夏 その1」と再読の「砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない」 になると思います。